格安SIMを検討する際に、必ず候補に上がる「楽天モバイル」と「IIJmio」。
どちらも人気の格安SIMですが、料金体系や通信品質・サービス内容に大きな違いがあります。
本記事では、楽天モバイルとIIJmioを11の項目で徹底比較し、あなたの利用スタイルに最適な格安SIMを見つけるお手伝いをします。
データ使用量や通話頻度、重視するポイントによって最適な選択肢は変わるため、ご自身の状況と照らし合わせて最適なプランを選択してください。

目次
楽天モバイル vs IIJmio 比較:基本情報一覧表
まずは楽天モバイルとIIJmioの基本情報を一覧表で比較します。
2社の主な違いを把握することで、自分に適したサービスを見極めやすくなります。
項目 | 楽天モバイル | IIJmio |
---|---|---|
運営会社 | 楽天モバイル株式会社 | 株式会社インターネットイニシアティブ |
サービス開始 | 2020年4月 | 2012年2月 |
通信回線 | 楽天回線・au回線(パートナー) | ドコモ回線・au回線 |
料金体系 | 従量制(3段階) | 定額制(8プラン) |
最安プラン | 3GB:1,078円 | 2GB:850円 |
データ無制限 | 3,278円 | なし(最大55GB) |
初期費用 | 0円 | 3,733円 |
契約期間 | なし | なし |
楽天モバイルでは、Rakuten最強プランを契約する際の各種手数料が無料であったり、シーズンごとのキャンペーンが豊富・知名度の高さからくる安心感があったりなどの特徴があります。
一方IIJmioは、ドコモまたはau回線を使用し、多くのプランを組み合わせることで自分にピッタリのカスタマイズができ、データ量のシェアや繰り越しなどのサービスがあることが魅力です。
楽天モバイル vs IIJmio 比較:料金プランの違い
楽天モバイルとIIJmioの料金プランには、大きな違いがあります。
従量制の楽天モバイルに対し、IIJmioは定額制を採用しており、利用スタイルによってお得度が変わります。
楽天モバイルの料金プラン比較
楽天モバイルは「Rakuten最強プラン」一つだけの、シンプルな構成です。
データ使用量に応じて、自動的に料金が変動する「従量制」を採用しています。
- 0GB〜3GB:月額1,078円
- 3GB〜20GB:月額2,178円
- 20GB〜無制限:月額3,278円

IIJmio ギガプランの料金比較
IIJmioは2025年3月に料金改定を行い、より競争力のある価格設定になりました。
8つのデータプランから、自分の使用量に最適なプランを選択できます。

データ容量別の料金比較結果
30GB以下ならIIJmio、30GB超なら楽天モバイルがお得になります。
特に2GB〜25GBの範囲では、IIJmioが圧倒的に安い料金設定となっています。
楽天モバイル vs IIJmio 比較:通信速度の実測値
通信速度は格安SIM選びで最も重要な要素の一つです。
実際の測定データを基に、楽天モバイルとIIJmioの速度を比較します。
楽天モバイルの通信速度比較
楽天モバイルは自社回線を持つMNOとして、安定した通信速度を提供しています。
- 平均ダウンロード速度:55.16Mbps
- 平均アップロード速度:26.92Mbps
- 平均Ping値:51.62ms
時間帯による速度変動が少なく、昼休みや夕方の混雑時間帯でも安定した速度を維持します。
IIJmio タイプD・タイプAの速度比較
IIJmioはドコモ・au回線を借りて提供するMVNOのため、時間帯により速度が変動します。
- 平均ダウンロード速度:45.1Mbps(タイプD)
- 平均アップロード速度:9.87Mbps(タイプD)
- 平均Ping値:100.26ms(タイプD)
特に12〜13時の昼休み時間帯は、速度が大幅に低下する傾向があります。
時間帯別速度の比較結果
楽天モバイルは、全時間帯で安定した高速通信を提供します。
IIJmioは朝夕は良好ですが、昼間の速度低下が課題となっています。
時間帯を気にせず動画視聴やゲームを頻繁に利用したいという方は、楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイル vs IIJmio 比較:対応エリアとカバー率
対応エリアの広さは、格安SIM選びで見落とせない重要なポイントです。
両社の対応エリアとカバー率を詳しく比較します。
楽天モバイルのエリア比較
楽天モバイルは2025年現在、4G人口カバー率99.9%を達成しています。
プラチナバンド(700MHz帯)の運用も2024年6月から開始され、屋内や地下での繋がりやすさが大幅に改善されました。
- 楽天回線エリア:人口カバー率99.9%
- パートナー回線(au):全国対応
- 5Gエリア:主要都市部から順次拡大中

IIJmio タイプD・タイプAのエリア比較
IIJmioはドコモ・au回線を利用するため、両キャリアと同等のエリアをカバーします。
- タイプD(ドコモ):人口カバー率99.9%
- タイプA(au):人口カバー率99.9%
- 5G対応:無料オプションで利用可能
山間部や離島などでも安定した通信が可能で、エリア面での心配はほとんどありません。
対応エリアの比較結果
エリアの広さでは、両社ともに人口カバー率99.9%で差はありません。
ただし、屋内での繋がりやすさでは、プラチナバンド対応の楽天モバイルが優位になっています。
地方や建物内での利用が多い方は、実際の利用環境での電波状況を確認することをおすすめします。
楽天モバイル vs IIJmio 比較:通話料金とかけ放題オプション
通話を頻繁に利用する方にとって、通話料金は格安SIM選びの重要な判断材料です。
両社の通話料金とオプションを詳しく比較します。
楽天モバイルの通話料金比較
楽天モバイルの最大の特徴は、Rakuten Linkアプリを使用した無料通話です。
通話方法 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
Rakuten Link | 無料 | 国内通話・SMS無料 |
標準通話アプリ | 22円/30秒 | 高品質通話 |
15分かけ放題 | 1,100円/月 | 標準アプリ対応 |
固定電話や他社携帯への通話も、Rakuten Linkなら完全無料で利用できます。
また、相手がRakuten Linkを使用していなくても利用できるのも魅力の一つです。
IIJmio通話料金とオプション比較
IIJmioは業界最安水準の通話料金と、豊富なかけ放題オプションを提供しています。
サービス | 料金 | 内容 |
---|---|---|
基本通話料 | 11円/30秒 | アプリ不要 |
通話定額5分+ | 500円/月 | 5分以内通話無料 |
通話定額10分+ | 700円/月 | 10分以内通話無料 |
かけ放題+ | 1,400円/月 | 時間無制限 |
アプリ不要で、標準通話アプリから直接割安料金で通話できるのがメリットです。
通話料金の比較結果
長時間通話なら、楽天モバイルの「Rakuten Link無料通話」が圧倒的にお得です。
短時間通話であれば、IIJmioの各種かけ放題オプションが使いやすく経済的です。
また通話品質を重視する場合は、IIJmioの標準通話アプリまたは楽天モバイルの15分かけ放題がおすすめです。
楽天モバイル vs IIJmio 比較:メリット・デメリット
それぞれの格安SIMには、明確なメリット・デメリットがあります。
自分の利用スタイルと照らし合わせて最適な選択肢を見つけましょう。
楽天モバイルのメリット・デメリット比較
楽天モバイルは自社回線を持つMNOとして、独自の魅力を提供しています。
- Rakuten Linkで国内通話・SMS完全無料
- データ無制限プランが月額3,278円
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 初期費用・解約金が無料
- 海外データ通信2GBまで無料
- 実店舗でのサポート対応
- 建物内や地下で電波が弱い場合がある
- Rakuten Linkの通話品質にばらつき
- 1日10GB制限がある
- 楽天サービス利用者以外にはポイント還元の恩恵が少ない
IIJmioのメリット・デメリット比較
IIJmioは2012年サービス開始の老舗MVNOとして、安定したサービスを長年提供しています。
- 2GB〜55GBまで8つの豊富なプラン
- 業界最安水準の料金設定
- ドコモ・au回線から選択可能
- データ繰り越し・シェア機能
- eSIM対応でデュアルSIM運用可能
- 端末セール時の価格が格安
- 昼間の通信速度が大幅に低下
- 初期費用が3,733円必要
- 無制限プランがない
- 実店舗サポートがない
- 家族割の割引額が少ない
メリット・デメリットの比較結果
楽天モバイルは、通話・データ無制限を求める方に最適です。
IIJmioは料金重視で「中容量データを効率的に使いたい」という方におすすめです。
サポート体制や通信品質の安定性を重視するかどうかで、選択が分かれます。
楽天モバイル vs IIJmio 比較:どっちを選ぶべき?
利用スタイル別に、楽天モバイルとIIJmioのどちらがおすすめかを詳しく解説します。
あなたの使い方に最も適した格安SIMを見つけましょう。
楽天モバイルがおすすめな人の比較
以下の条件に当てはまる方は楽天モバイルが最適です。
- 月30GB以上のデータを使用する
- 長時間の通話を頻繁に行う
- 楽天市場など楽天サービスをよく利用する
- 海外旅行や出張が多い
- 初期費用を抑えたい
- 実店舗でのサポートを受けたい
- 安定した通信速度を求める
楽天モバイルは、特定の利用スタイルにおいて高いメリットを発揮する通信サービスです。
月に30GB以上のデータ通信を行うユーザーには、楽天モバイルの月額料金上限制度が魅力です。
一定以上の利用でも月額料金が一定に収まるため、コストを抑えながら大容量の通信が可能です。
また、長時間の通話を頻繁に行う方には、Rakuten Linkアプリを使えば通話料金を気にせずに利用できる点も魅力です。
さらに、楽天市場をはじめとする楽天グループのサービスをよく利用する方にとっては、ポイント還元率が上がる特典があり、経済的なメリットがあります。
海外旅行や出張が多い方にも、海外ローミングが利用可能で便利です。
さらに、初期費用が抑えられている点や、全国に展開されている実店舗でのサポートも安心材料となります。
加えてプラチナバンドの整備により、主要都市部では安定した通信速度が確保されており、日常使いにも適しています。
特にデータ無制限で月額3,278円は、大容量ユーザーにとって圧倒的にお得だと言えるでしょう。
IIJmioがおすすめな人の比較
以下の利用スタイルの方はIIJmioが適しています。
- 月2GB〜25GBで十分足りる
- とにかく月額料金を安く抑えたい
- 昼間はWi-Fi環境で過ごすことが多い
- データ繰り越し機能を活用したい
- デュアルSIM運用を検討している
- ドコモ・au回線を選択したい
- 端末を格安で購入したい
IIJmioは、月間2GB〜25GB程度の通信量で十分な方にとって、非常にコストパフォーマンスの高い格安SIMサービスです。
月額料金が抑えられており、通信コストをできる限り削減したい方に適しています。
特に、日中はWi-Fi環境で過ごすことが多く、モバイルデータ通信の使用量が少ないユーザーには大きなメリットがあります。
また、使い切れなかったデータを翌月に繰り越せる機能があり、無駄なくデータを活用できます。
デュアルSIMに対応しており、通話用とデータ通信用のSIMを使い分けたい方や、他社回線との併用を検討している方にも柔軟に対応可能です。
さらに、IIJmioではドコモ回線とau回線のどちらかを選べるため、使用するエリアや端末に応じた最適な回線選択ができます。
加えて、スマートフォン端末をセットで購入する際、端末価格が割安に設定されていることが多く、初期費用を抑えながら機種変更や乗り換えを行いたい方にもおすすめです。
データ使用量別の選び方比較
最適な選択は、普段の月間データ使用量によって決まります。
データ使用量 | おすすめ | 月額料金目安 |
---|---|---|
〜2GB | IIJmio | 850円 |
3GB〜25GB | IIJmio | 950円〜2,000円 |
30GB〜 | 楽天モバイル | 3,278円(無制限) |
Wi-Fi環境での使用や決まった人とのやり取りしかないなどの場合は、IIJmioがコストパフォーマンスに優れています。
対してWi-Fiのない環境で多く使用する場合や動画視聴・オンラインゲームを楽しむ方にとっては、データ使用量無制限の楽天モバイルがおすすめです。
選ぶ際は、通話頻度やサポート体制の重要度についても、合わせて検討しましょう。
まとめ:楽天モバイル vs IIJmio 比較の結論
楽天モバイルとIIJmioを徹底比較した結果、楽天モバイルは大容量データ利用者や通話を重視する方に最適で、月30GB以上使うなら圧倒的にお得です。
特にRakuten Linkによる無料通話と、月額3,278円のデータ無制限プランは他社にない魅力といえます。
IIJmioは料金重視で2GB〜25GBを効率的に使いたい方におすすめで、2025年3月の料金改定により更にお得になりました。
豊富なプラン選択肢とデータ繰り越し機能で、無駄なく格安SIMを利用できます。
最終的な選択は、あなたのデータ使用量・通話頻度・重視するポイントによって決まります。
どちらも優れた格安SIMですので、この比較記事を参考に最適な選択をしてください。
